誕生日

先日、ボイジャーの萩野正昭さんから、ご自身の著書『これからの本の話をしよう』(晶文社)をいただきました。萩野さんは、デジタル出版の浸透にご尽力され、現在でもアクティブに活動されています。『これからの本の話をしよう』では、これまでの荻野さんの歩みが紹介と、紙本、電子本を含めたこれからの本について語られています。

萩野さんと初めてお会いしたのは、1994年。当時、「ボイジャー・ジャパン」が発売していた電子書籍制作ツール『エキスパンドブックツールⅡ』のガイドブックを執筆するためでした。ボイジャー・ジャパンに萩野さんを訪ね、ガイドブック執筆の協力をお願いしたのが最初でした。そして1995年の暮れ、『Macでつくるエキスパンドブック』(広文社)が出版されました。

電子書籍の魅力は、本の中でビデオ再生ができることでした。それはとても衝撃的でした。そして「自分で電子書籍を作りたい」と強く思ったのです。正直に言えば、エキスパンドツールブックの使い方を紹介するというより、自分で作りたいという気持ちが強かったのです。それは、自分書くガイドブックのすべてがそうなのだけどね。

そして、『Macでつくるエキスパンドブック』のサンプル映像、写真を撮影するために、1995年3月20日の午前8時発の新幹線で、東京駅から京都に向けて出発したのです。その同時刻、地下鉄サリン事件が発生しました。

その時刻に東京駅にいたことと、同姓同名の方が聖路加病院に搬送されたとニュースで流れたため、カミさんと実家では大騒ぎだったらしいです。携帯電話などない頃だったので、事件を知ったのは、撮影後に先斗町から木屋町通と飲み歩いた後のことでした。

その後のエキスパンドツールブックⅡは、QuickTimeの動向に翻弄されます。ボクはといえば、電子書籍に惹かれながらも、マルチメディアコンテンツ作成ツール「MacromediaのDirector」にも魅了され、マクロ言語の「Lingo」を勉強し、Directorのガイドブックを書いたのでした。

『Macでつくるエキスパンドブック』には、そのときに作成した電子ブック『古都巡礼』がバンドルされているのですが、現在のMacでは再生できないというか、読めません。